裏天外魔境

パラメータの仕組み

序論

今回は、パラメータの仕組みについての調査です。
本作では、目に見えるパラメータを信用してはいけません。

パラメータの種類と意味

まずは、ゲーム中でパラメータを確認できるステータス画面および
表示されている各パラメータの働きを示します。

ステータスウィンドウ

各パラメータの働き
名称 働き
敵を倒すことで得られ、一定値に達すると段が上昇する
段ごとに下の5つのパラメータが所定の値に設定される
ダメージや術成功率の算出などにも用いられている(※1)
0になると瀕死になる
会心の一太刀の発生率にも影響する
巻物を使用すると消費する
攻撃力 物理攻撃を行う際のダメージ算出に用いられる
守備力 物理攻撃を受けた際のダメージ算出に用いられる
素早さ 物理攻撃に対する回避率や、ターン内での行動順に影響する
攻守共にダメージ計算にも影響している(※2)
プレイ中に目に見えるパラメータは以上の7つであり、シンプルな構成となっていますが、
段や素早さが戦闘全般に影響するなど、複数の意味を持つ値もあります。

基本値、総合値、現在値

攻撃力・守備力・素早さの3つのパラメータに関しては、

 A.各キャラクターの段ごとの本来の値(当サイトのデータベースに掲載しているステータス)
 B.装備品による増減を加味した値(ステータス画面で表示されるもの)
 C.巻物等によって増減する戦闘中の実際の値

の3種類が存在しています。
ここでは便宜上、Aを基本値、Bを総合値、Cを現在値と定義します。

基本値は装備品を全て外してしまえば確認することができますが、
現在値については、ゲーム中に確認する術がありません(※3)。
そこで、これらのパラメータがどのようになっているのか調べてみました。

冬枯 鬼怒

まず、戦闘開始時に参加者全員の総合値および現在値がセットされます。
変身召喚のキャラについては、呼び出された時点でセットされます。

この時点で、すでに素早さ以外の総合値と現在値は一致しません。
現在値には、常に素早さによる補正がかかる為です。
戦闘開始時点での現在値の算出式は、次のようになります。

 現在素早さ = 総合素早さ
 現在攻撃力 = 総合攻撃力 + (現在素早さ - 総合攻撃力) / 8
 現在守備力 = 総合守備力 + (現在素早さ - 総合守備力) / 8

すなわち、攻撃力や守備力が素早さよりも高い場合はマイナスの補正がかかり、
逆に素早さよりも低い場合は、プラスの補正がかかるわけです。
これにより、“総合値では極楽の方が高いが、現在値ではカブキの方が高い”といった逆転も起こります。

総合値については基本的に変化することはありませんが、例外的に『大霊院卍丸』を装備中のみ、
1ターンが終了した時点で、現在体力に応じて総合値・現在値共にセットし直されます。
巻物や一部の奥義などによって変動するのは、基本的に現在値のみです。
特定の行動によるパラメータの変化
行動 パラメータの変化(特に断りのない場合は現在値)
火蛇 攻撃力上昇 約12.5%
力王 攻撃力上昇 約20%
石蛇 守備力上昇 約20%
金剛 守備力上昇 約40%
風蛇 素早さ上昇 約20%
月光 攻撃力低下 約12.5%
月読 攻撃力低下 約25%
冬枯 守備力低下 約12.5%
泥虫 素早さ低下 約25%
仏滅 不明(※4)
虎王 総合攻撃力330、総合守備力210、総合素早さ290に固定
(なぜか現在守備力が110となり、通常の補正と計算が合わない)
背水攻撃 守備力低下 約50%
鬼怒 攻撃力上昇 約50%、守備力上昇 約50%、素早さ上昇 約25%
パラメータの変動量はおよそこの表の通りになっています(誤差は多分にあります)が、
メッセージで表示される量は総合値を基準とするのに対し、実際に変化する量は現在値を基準とするため、
上記の通り総合値と現在値は一致しない場合が多く、誤差が生じます。

たとえば、総合守備力と現在守備力が共に400であるときに『金剛』をかけると、
400の40%の160が上昇したと表示され、現在値は560になります。
この状態でさらに『石蛇』をかけると、400の20%の80が上昇したと表示されますが、
実際には560の20%の112上昇し、最終的な現在値は640ではなく672になります。
(ただし、実際は全て計算時の誤差が絡んでくるため、これに“近い値”となります)

また、『風蛇』や『泥虫』を使った場合は、変化後の現在素早さを基準として
上記の式による補正が再びかかり、現在攻撃力と現在守備力も変化します。

総括

履き物にはお金をかけるべし

注釈

※1…『天外魔境II 公式ガイドブック(角川書店)』に掲載されている『岩崎啓真の究極バトル講座』より引用
>『天外II』のレベル(段)は普通のRPGでの意味である「キャラクタの強さの目安」とはちょっと違う。
>「レベルは経験値に対応し、経験は肉体の強さ(つまり鍛え方)とは別のパラメータだから、
>戦闘に当然のように影響するはずだ」と考えて「敵のレベルと味方のレベルの差」が
>術の成功率やダメージの量に影響してくるように設定してある。
※2…同上
>すばやければ「当たる時にも、少しは外せる」だろうし「攻撃する時にもより深く切り込める」と考え、
>攻撃・防御のダメージの双方に影響する。さらにすばやさは攻撃の順序と命中率の基礎をなすものだ。
※3…DS版では巻物等による増減が表示される模様

※4…『仏滅』により増減するとされる“運の力”については、今のところ見つかっていない
   巻物持続時間によって判定されるだけで、パラメータそのものが実在しない可能性もありうる?